特にパパママ世代に読んで頂ければと思います。
それは、新型コロナウィルスの背景にある、近未来経済の不振予測と対策が家庭単位で把握できていない現実についてです。

今、朝早くから並んででも必死になって買おうとしているマスクや除菌製品。
ウィルスだけが脅威だと思い込んでいませんか?

私は違うと思います。

本当に大切で怖いのはその先にある『生活危機』です。
具体的には個々の家庭単位の経済状況の変化です。
誰もお金や経済の成り立ち、仕組みを教えてくれない世の中なので、個人的主観ではありますが伝えたいと思いました。

まず初めに、ここ数日で感じたことから順を追って書いてみます。
娘、息子と共にしばらく外出を控えていた私が、食材や消耗品の買い出しに行ってビックリしたのは生理用品が棚からごっそり消えていたことでした。
キッチンペーパーもゼロ。
ペーパー類は予想していた通りですが、女性にとって生理用品ともなれば正直、一大事です。
マスクの製造と需要のバランスが崩れ、製紙の製造をシフトした結果でありましょうが、この先、外出禁止令が出たらと考えれば、なかなか代替出来るものもなく、皆さん買わざるを得ないのだと感じました。
トイレットペーパー、ティッシュペーパーの次はここか?

こんな現状下ではザワザワとした不安感が立ち込めるのも良くわかりますが、私は一旦立ち止まって情報と現状を見比べ、必要な部分を頭の中を抽出し整理することにしました。

まず、メディアが連日刷り込むように新型コロナウィルスについて報じていますが、インフルエンザの猛威には遥かに及んでいません。

ではイタリアはどうなの?
爆発的に感染者数も死者数も上がる一方じゃない?

皆さんそうおっしゃるかと思いますが、まず日本と海外では国民性と宗教や育くんだ思想、感じ方、行動性の違いがあることを根幹として、再度しっかり目を向けてみてください。

日本人は殊に欧米とは違い生真面目で保守的で不安感に襲われやすい人種です。
仮説の一例を挙げてみます。

例えば海外のご老人が悲しくもウィルスに感染してしまったとしましょう。
生死に関わる万が一が起きた時、日本人と欧米人では考え方に微妙な違いがあるように感じます。
個人的な主観なので、先に言うなれば、もちろん生命が危険にさられたら誰だって苦しいし辛いです。

家族でも友人でも同様です。
でも、敢えて書くならば、そのご老人はもしかしたらこう言うかもしれません。
『来年の生活は分からない生活ではあったけど、たくさんの人に出会い、いつも家族に囲まれて、美味しいお料理と美味しいお酒を楽しめて、いい人生だったと思う。愛のある人生だ。』
と。

あくまでもこれは極端な仮説例ではありますが、つまり、このような感覚は日本人の無宗教慣習下においてはなかなか感じ得ない感覚ではないかということが一つ。
バカンス、という余暇と仕事の区別がはっきりと分けられている欧米のお国柄と、かたや日本のように余暇まで仕事にとらわれている慣習の違いからも垣間見えるように、人生の感じ方にも少なからず、国民性の主観的思想には相違があると感じています。

反対に、このような真面目気質が日本人には備わっているからこそ、慎重な行動がウィルス防止にも繋がっているのだとも感じますし、爆発的な感染が出ていない効果でもあります。

では実際、海外のウィルスに対しての捉え方の現状は実際どうなのでしょうか?
日本ほどメディアの情報が絶対で、テレビの情報が身を守れる唯一の安全対策という考え方に捉われていないのではないかと思うのです。 
彼らは自分の思想を主軸にして大切にして考察しているのでは?と違いを感じます。

私も元メディア出身ですし、メディア否定とかではなく、何が伝えたいかと言うと、個々の情報の取捨選択が今、日本はうまくいっていない、という認識です。
こんな中、私が最も警戒しているのは、目先がウィルスや品薄な物へとあまりにも偏りすぎて、この先日本や世界経済がどうなるか、また、その後の対策を誰も教えてはくれないという危機感の方です。

先日、安倍総理が会見されて、前向きな発言で国民に今後の方針を話されましたが、
(不要不急でない外出)
を取り違えている自分を再認識しました。

(できるだけ、むやみに家から出てはいけない)
そう思い込んでいたのです。

しかし、ここ2週間で日々変わりゆく経済を見ながら、この変化に対して何をすべきかを考え直したのです。

日本株式市場だけでなく、NY市場の連日の続落。
現実の被害がどうこうより、市場は不安感の気配だけで値下がりします。

経済は人間の心が多大に影響を及ぼすのです。

『今回の事態はリーマンショックほどではない。』

16日、そう黒田日銀総裁は発言されましたが、それはあくまでも現時点でのことです。
今後はストラテジーなどはきっとアテにならなくて、大陰線だのクロスだのは関係なく、支持線どこまで突き破ってレンジが何段階下がるか全く読めないでいます。
経済の陰りを最初に感じたのは2月末から小中高の休校に続き、最初に現れた給食用の手配業者さんの悲鳴からでした。
そんな時ママたちが感じる不安やストレスはどこにあったかと言えば、

子供をどうしよう?
家の中でどう過ごさせよう?

という直近の変化に目を奪われていたように思います。
そろそろみんながストレスMAX状況の中、ニュースで株式が下がった、今日も続落と報道されても、ママたち、どんな影響があるかよく分からないのでは?と感じていました。

私は長年、住宅産業という大きなお金が動く業界で仕事に就いています。
今まで百数十棟、家づくりをしてきて、ヒシヒシと感じてきたことがあります。
お金はママが管理しているご家庭が圧倒時に多いこと。
そして家作りも予算もママたちが率先して決めるにも関わらず、自己資金に関しては依然としては分散投資運用に回して確保しているご家庭が少ないということです。
YouTubeでTHE UPDATEというチャンネルの『賃貸vs持ち家 どちらが正解か?』などを見ていても感じましたが、東京の論争と私の住むような埼玉の地方県では状況が違います。

みなさん、所得の30%以上は住宅ローン支出回しながら、家計内で子育てに必死なため、運用に回せる所得層は限りなく少ないのが背景だと感じています。
投機目的で家を買う、という感覚は基本的に都会向け、地方県では難しいのですから、あくまでも地域社会で生き抜くためのマイホームですよね。

現在の生活では毎月の収支はプラマイゼロというご家庭もザラではないでしょうか?
ただ、マイホーム購入を考えるお客様のコンサルで、いざ通帳の中身を見せてもらうと、きちんと自己資金を貯蓄されているご家庭であっても、ママたちは普通預金や定期預金を一つだけの銀行にまとめていて、分散してリスク回避すらしていません。

これではリスクベッジにはなりません。

今や銀行も潰れないよう必死になっている時代です。

こんな時に世界的に株安になりました。

円は安心、は今や無いのです。

輸出大国日本、今後、日本人だけでなく、物さえ海外に輸出規制がかかったら?
今回のレバノンの債務不履行問題の波が中東に広がれば、トヨタの中古車市場はどうなるでしょう?
中国や韓国の富裕層が投機目的で買い漁っていた都内の投機マンション市場はどうなるでしょう?
会社員のご主人の会社株式は下落。

今年、来年は赤字に陥る企業が多くなります。
すると銀行や大株主、あるいは親会社はご主人の会社が潰れないよう、経営陣に計画的な赤字修正案を求めます。

残業カットは当たり前、
リモートワークが当たり前、
派遣の切り捨て、
正社員をパート社員へ、
最悪がリストラです。

住宅ローンをもつ40代、50代にはまだまだローン残債が残っていますよね。
いよいよ、家庭の収入にも影響が出てきます。

これは一例で、もっと色々と起きることが想定できます。
資産運用会社の破綻、
銀行の貸し渋り、早期回収、
破綻企業に貸し付けを行っていた銀行は企業の赤字金額が債務不履行になり、
早期退職の流れ、
保険料の値上がりなど、
色々起きる気配がします。

もちろん、今回の新型コロナウィルスでの企業救済についても首相の会見に盛り込まれてありましたので、国を挙げて中小企業に対する支援もされると思います。

しかしながら、国も無利息で貸し付けを行う、とは言ってもお役所仕事ですから、1週間後に決済、などとはいかないでしょう。
窓口に申し出てから何ヶ月で貸し付けの資金決済がされるのか、時間がかかりそうで不安です。
その期間、まだ企業は持ち堪えられる体力を持ち合わせているでしょうか?
昨日、黒田日銀総裁が出した政策も、昨夜のNY株続落のニュースで掻き消され、明日朝の日本市場は売りから始まるのも予測できます。

さらにここにきてIOCが緊急会合。
東京オリンピックも開催が不安視されてきました。
東京五輪に期待していた海外投資家はますます円を売るかもしれません。

もし給与が減ったら預金で家族の生活を守れるか?
その余力は何ヶ月か?

あくまでもこれは憶測に過ぎないので、このような事態にならないことを祈るばかりですが、目先より、大局を見る視野を持って頂きたいのです。

今、私たちが家庭単位で考えるべきはそこにあるのではないでしょうか?
堀江貴文さんも、西野さんもおっしゃっていましたが、今まで当たり前だった収入獲得の方法も当たり前ではない変革の時代に突入を余儀なくされた感じがします。
スタートと目標の着地点がフワッと曖昧だった働き方改革への変革突入がまさに必至となったと感じる今日。

『建築業界をとりまく全ての業種のパイプ役』

それを担う私の仕事、住まいコンサルタントとしては、今こそ優良な会社さんと消費者の方々を守らなければなりません。

先日いただいた取引先の取締役さんのお電話から聞こえてきた業界の現状は、未だに住宅設備の入荷が未定なこと。
在庫がストックできれば確かに大事には至りませんが、それも弊害が伴います。
今後は新規顧客の伸び率が減少するのではと私はだいぶ懸念しています。
総合展示場からも人影が去り、これから建築業界、および関連業種も大きく長いダメージがありそうです。

皆さんに今、何しろ知っておいていただきたいのは、お子さんの入学や賃貸の更新などの要因で、ちょうど買うタイミングだったというご家庭も中にはあるはずだということ。

そのような場合、こんな暗雲漂う時期だからマイホーム購入は来年か再来年に伸ばしたほうがいいかも、と思われるかもしれません。

ただ、注意してください。
源泉徴収票によって、いくら借りられるかが決まります。
提出は1年、あるいは2年分です。
自営業さんに限っては3期分が審査対象です。

来年以降、年収が下がった状態、勤務形態が変化したとなれば、当初思い描いていたマイホーム購入の貸し付けが満額承認されず、減額されるのは間違いないのです。
このままだと、あと数年、今までのような年収に戻るまで購入や建築を見送らざるを得ない、ということが起こります。

するとどうなるかわかりますか?

ご年齢によっては短期でローンを組むことになって、月々の返済額が増えたり、あるいは疾病特約にも入れない、などという弊害も生まれかねません。
希望していた地域の土地では予算オーバーで買えなくなる、ということも起こるのです。

どう捉えて、どう判断するか、タイミングを見極めるには非常に重要な時でもあります。
タイミングを知るか知らないかでは後々の計画に大きな影響を及ぼすのがお金というものです。

もちろん、マイホームに限ったことではありません。
マイカーの買い替え時期、子供の進学、家庭内の出費は色々多岐に渡るでしょう。
想定外の事態が起きてからでなく、普段深く考えていなかったことも、じっくり考えることが今大事な事。

つまり最後に言いたいことをまとめると、
話が少し元に戻りますが、不要不急の外出を取り違えると、地元経済が回らず、ひいては日本政財も悪くなる一方なのです。

ウィルスはもちろん怖いです。
でも、もっと恐ろしい混沌がその先に来ており、この窮地を打破して回避できるのも私たち一人一人なのです。
経済は止めてはいけません。
注意しながらも、極力今までと同じ消費を繰り返すことが日本経済を守るためには大事だと思います。
皆さんには視野を狭めず、情報を精査しながら再度改めて考えて頂けたら幸いです。

この危機、
あなた自身にできることを見つめ直したら、家族を守れる方法や、やり方を学ぶチャンスはあります。
数ヶ月先ではなく、今日から思考を自分に向けて対峙して、切り抜ける方法を見出して頂けたら幸いです。
ママたちに聞いて欲しい、
未曾有の変革危機。
ウィルスの裏に隠れた誰も語らない家庭単位のお金の話を綴りました。
まとまらない長文となりましたが、ここまで読んでくださいました方々に感謝申し上げます。