新型コロナウィルスの影響を受け、世界的な株安となり、個人単位、各家庭の貯蓄まで影響が出ています。
予想だにしない出来事で、私も少なからず被害を受けている1人です。

こんな時期においてはマンションを購入しよう、とか、お家を建てよう、などという基本的に幸福感ある購買意欲は薄れる一方でしょう。

業界全体にも甚大な被害が出そうな気配です。

原因の一つにはこの世界的株安で貯めていた自己資金に影響が出た方が多いからだと思います。
(もちろん、外出規制でなかなか外にも出ていけないですから、消費のパワーさえ奪われつつあります。)

今や自宅購入の自己資金は普通預金だけでなく、株、投資信託、外貨積立など、分散的に貯めていた方が多いでしょう。
その自己資金がここ数日でだいぶ目減りしたはずです。
これでは当分、家なんて諦めざるを得ない…。
そう決めつけるのはまだ早いです。

借入額を増やそうか…。
それも負のループの危険性があります。

中国の資材も入ってこないことがさらに状況を悪くもしていますが、こんなピンチの時こそ諦めるべきではないと思うのです。
消費者側も計画予算が減った、ということは施工業者やメーカー側も予測していた契約を諦めざるを得なかったり、客離れが進みます。

こんな時を狙うのです。
(業界の皆さまには申し訳ありません。非常時ですのでご容赦下さい)

予算や自己資金が新型コロナの影響で減ったという周知の事実を前面に押し出し、相手業者に希望通りの家が手に入れられるよう請負価格の値段交渉をすればよいわけです。

業者やメーカーも多少利益が減っても、契約がなくなるよりは良しとなりやすい時期。
ここが狙い目だと考えてください。

自己資金が減って、夢を諦めないといけない痛手を負った気がするのは消費者だけではありません。

世の中全体の企業が経済を回すために受注減をどうしたらよいか悩む時期だからこそ、逆手をとって交渉してみるのです。

私の根幹となる考え方は消費者も請負側も対等であるべき、という理念です。

ただ、悲しいことに消費者は請負側の言いなりになりがち。
言葉は悪いかもしれませんが、こんな時こそマウントを取ってみるのがアリなのです!
もちろん、私も皆さんの間に入り交渉のお手伝いも致しますから、ピンチをチャンスと捉えていきましょう!

今こそ企業の本質が消費者に見透かされる時です。

◆まずは消費者の皆さまに。
今回の世界的株安でお家購入のための自己資金が減ったのはお客様のせいではありません。
投資の仕方が下手だったから、とか、株の売り買いで失敗したから、とか、そんな理由でなく、『当たり前に致し方なくみんなが被った悲劇』と捉えるべきです。
ですから、資金が目減りしたことは恥ずかしいことでも何でもないのです。
これを前回の投稿で書いたように、相手企業に対してお値引きなどの価格交渉した際、あっさり断られたとしたら、その企業とのお付き合いを再検討すべきだと私は思います。
(ちなみにそのお相手は若手の方ではないですか?ここにも理由があるのですがまたお話できるときに。)

日本だけでなく、世界全体が危機的状況にある中、相手先が目先の利益を負う会社だとしたら、先は長くないと言えませんか?

『こんな時だからお互い様で助け合いましょう。』
『できる限りのご協力を会社を挙げて致します。』

こんな言葉が頂ける取引先、請負先であったなら、どんなに皆さまは安心感を持てることでしょう。
お客様目線で考えて下さるホンモノの会社さんはたくさんあるんです。
一生を託す会社の柔軟性、見極めが大切です。

◆建築業界の皆さま、企業さまへの思い。
利益あってのお仕事です。
重々理解しております。
同時に、ある程度、利益のパーセンテージもわかっているつもりです。
たとえ1%でも、2%でも、消費者の状況を鑑みてはいただけませんか?
大きな企業さんにとっては、たった一つだけの契約かもしれませんが、その一本が今回の件で頓挫する、お客様と築いてきた信頼関係に変化が生じる、などのことで引き起こされる企業のイメージダウンは、通常時より非常事態だからこそ、はるかにあとあと響く懸案事項ともなり得ます。

不満の吐露がSNSを通じてどこまで行き着くかわからない時代です。
どこも顧客あっての会社です。
消費税も上がってまだ浅く、消費の減少は顕著です。
もがいてでも、助け合って会社の存続を第一に思えば、はるか先の未来のために、双方が垣根を超えて日本経済を回す努力を惜しむ時ではないと思うのです。

今こそ柔軟に顧客対応を変化させてみませんか?
消費の循環を止めたら誰も得をしません。
企業理念に(お客様のために〜)と掲げていらっしゃる会社さまも多いと思います。
誰より先に、お互い様を実現してほしいと切に願います。
私ごときフリーのコンサルタントが何もわからずに偉そうなこと言って!とお叱りを受けるかもしれませんが、第三者が訴えないと消費者の立場は変わらない気がしまして自分の思いを綴りました。

夜中、眠れなくて、伝えたくなり書いてみました。
写真はこの前のお引き渡しでさいたま市のお客様から頂いたお礼のお米です
少しでも皆様のお気持ちが楽になりますよう。