築10年をこえた外壁の汚れや痛みが気になるのできれいにしたい、そんなご要望。

工事は来年のご希望ですが、貼り替えるのか、塗り替えるのか、先々月からご相談を受け、あらかじめ取り寄せておいた外壁のサンプルを手で触れて確かめてもらいながらお話をお伺いしました。が、お話は深いです。

聞けば新築時はハウスメーカーによる自由設計の注文住宅。
名の知れた会社さんです。
当初からお客様の外観イメージのお好みはサーモンピンク系だったとのこと。
しかし建築業界にありがちな問題に我慢を余儀なくされたようなのです。

『ピンクは標準カラーの中にはないので、この中から選んでください』

建築会社の営業マンから言われたのはこの一言。

【標準】の壁です。

標準とは、契約する工事内容を表す価格であり、設定されている工法や仕様と呼ばれる仕上げ方法を1坪あたりをいくらで請け負いますという枠内の工事価格をいいます。

お客様からすれば、標準ではできないと言われた以上、諦めざるを得ないものだと思ってしまったようなのですが、オプションで予算をプラスすれば変更できるなどの選択肢すら与えてもらえなかった、と今でも残念がっておられました。

結果的にライトイエローを選択し、現在に至るのですが、

『やっぱりピンクのお家が諦めきれないんです』

そんな言葉が私の胸に刺さりました。

みなさん誰でも【こうしたかった】は諦めきれないものなんですよね。

支払った工事代金も相当お高いハウスメーカーならなおさらかも知れません。

結論、ブランドだけでは満足は買えないのです。

一生をかけて払うお金は好きなもの、満足できるものに使うべき。

今回はリフォームのご相談ではありましたが、新築時の選択肢の数はその後の満足感に比例するものだと、お客様の切なる想いから実感しました。

新築の注文住宅に携わる営業マンさんの判断1つが、のちのお客様の後悔を最小限にできるはずなのです。

今一度、消費者サイド、自分たちの反対側に立ってみて、建築業界のあり方、ものづくりの本来あるべき姿とは何なのか、初心に戻っていただけたらと思います。

たかだかオプションの数万円程度と思われがちかもしれませんが、決定権者のほとんどは奥様です。

私たち子育てママは一万円が浮けば子供達に使いたいのが常。

今回のようなケースでは、当時お客様と同じ立場に立って、どうご提案することが最善なのか、まだ伝えるべきことがあった課題だと思います。

企業さん側からすれば、利益は明日へと会社をつなぐ大切なものであることは当然ですが、今回のようなお客様からは絶対にこのハウスメーカーへは紹介が生まれません。

私たちが次へと繋がっていくのにはやはり大前提が単なる安さでも価格競争でもなく、あくまても企業姿勢であり、信頼していただけるお客様ありきなのだと私は思います。

お家の写真を拝見しながら簡単なスケッチを書いてご説明差し上げると、お客様のご要望も自然と出てきました。

これからは専門の業者さんにアドバイスをもらいながら来年に向けて進めて行きたいと思います。

ちなみに今回はハワイのお土産とケーキを頂いちゃいました
ハワイ〜♡

ごちそうさまでした

帰宅した子供達はじゃんけんで取り合いです 笑

まさに弱肉強食
あっという間になくなってしまいました。